1.長期的に高いリターンを期待できる

S&P500の大きな魅力は、じっくり待つことで資産が大きく増える可能性があることです。1995年末には615.9ポイントだった指数価格が、2025年7月には6,243ポイントを超え、30年で10倍近くに成長しました。同様に、2015年末から10年間でも3倍に増えています。

出典:Investing.com

毎日の値動きはわずかですが、長い目で見ると資産が着実に増えていくのです。このように、日々の小さな変動に一喜一憂せず、長期間保有することでS&P500は投資家に大きな見返りをもたらす可能性があります。時間の力を味方につける投資法といえるでしょう。

2.投資信託の信託報酬が安め

S&P500の投資信託は費用面での負担が少ないという利点があります。金融商品を購入する際には様々な料金が発生しますが、この種類の商品は管理費用(信託報酬)が抑えめに設定されています。

たとえば、「eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)」や「楽天・プラス・S&P500インデックス・ファンド」などは、年間の維持費が0.1%にも満たない商品もあるのです。

このコストは資産を持ち続ける限り支払い続けることになるため、長期間の資産形成においては大きな差となります。運用期間が長くなればなるほど、こうした経費の違いが最終的な資産額に大きく影響するため、S&P500の低コスト商品は効率的な資産増加を目指す方にとって賢明な選択肢といえるでしょう。

3.分散投資効果が高い

S&P500の投資信託が持つ大きな魅力は、幅広い分散効果にあります。投資における危険性を減らす方法として「資金を複数の場所に振り分ける」という考え方がありますが、S&P500関連の商品はこれを自然に実現可能です。

この指数には米国を代表する約500社が含まれているため、一度の購入で何百もの企業に資金を分配したことになります。一部の会社の業績が悪化しても、全体への影響は限定的です。

また、情報技術、金融、医療、日用品など様々な産業分野をバランスよくカバーしているため、特定の業界が不調でも他の分野でカバーできる仕組みになっています。

さらに、企業の規模に応じて資金配分が自動調整される仕組みも整っており、市場環境の変化に合わせて自然と投資先が最適化されます。

このように、S&P500への投資は企業の数だけでなく、業種や規模の面でも多角的な分散効果を得られるため、個別企業への投資よりも安定した資産形成が期待できます。