お金を借りたいのにどこからも借りられない場合の対処法
審査に通らない理由は金融機関ごとに異なり、詳しい審査基準は一般に公開されていません。ただし、収入に対して借入額が多い、返済の遅れがある、短期間に複数社へ申し込んでいる、申告内容に誤りがあるなど、返済能力を判断するうえで不利になる事情が考えられます。
借りすぎて借りられない場合は新規申込みを止める
消費者金融など貸金業者からの借入残高が年収の3分の1に達している場合、総量規制により、原則として新たな借入れはできません。複数社を利用している場合は、1社ごとではなく、貸金業者からの借入残高の合計で判断されます。
この状態で別の業者へ次々に申し込んでも、返済に使える収入が増えるわけではありません。申込みを重ねる前に、すべての借入先について次の情報を一覧にしましょう。
- 借入残高
- 適用金利
- 毎月の返済額
- 返済日
- 返済の遅れの有無
- 完済予定時期
返済日までに支払えないとわかった時点で、借入先の相談窓口へ連絡してください。連絡せずに延滞するよりも、事前に状況を説明したほうが、返済日や返済方法について相談できる可能性があります。
ただし、返済条件の変更が必ず認められるわけではありません。電話で話した内容は、担当者名、日時、案内された内容とともに記録しておきましょう。
短期間に何社も申し込むのは避ける
カードローンやクレジットカードへ申し込んだ事実は、一定期間、信用情報機関に登録されます。短期間に多数の申込みがあると、金融機関が「資金繰りが厳しいのではないか」と慎重に判断する可能性があります。
審査に落ちた直後に別の会社へ次々と申し込むのではなく、現在の借入額、収入、毎月の支出、延滞の有無などを整理することが重要です。
信用情報に誤りがないか本人開示で確認できる
ローンやクレジットの契約内容、返済状況、申込情報などは、信用情報機関に登録されます。主な信用情報機関には、CIC、日本信用情報機構、全国銀行個人信用情報センターがあります。
自分の信用情報は、各機関の本人開示制度を利用して確認できます。信用情報機関が審査に落ちた具体的な理由を教えてくれるわけではありませんが、次のような情報を確認する手段になります。
- 現在契約しているローンやクレジット
- 借入残高や支払状況
- 返済の遅れに関する登録
- 申込情報
- 身に覚えのない契約の有無
登録内容に事実と異なる情報がある場合は、信用情報機関ではなく、情報を登録した金融機関やカード会社へ調査や訂正を申し出ることになります。
ヤミ金融やSNSの個人間融資には手を出さない
正規業者から借りられない状況につけ込み、SNS上で「審査不要」「個人で融資」「誰でも貸します」と勧誘する相手がいます。
しかし、個人を名乗っていても、反復継続して利息を取ってお金を貸している場合は、貸金業の登録が必要になることがあります。無登録で高金利の貸付けを行う相手は、ヤミ金融の可能性があります。
次のような要求をする相手には、特に注意が必要です。
- 融資前に保証金や手数料を振り込ませる
- 銀行口座、キャッシュカード、暗証番号を渡すよう求める
- 携帯電話やSIMカードを契約させて送らせる
- 顔写真や裸の写真を要求する
- 家族、友人、勤務先の連絡先を大量に要求する
- 法律上の上限を超える利息を要求する
- 返済できなければ犯罪に協力するよう迫る
銀行口座や携帯電話を他人に渡すと、詐欺などの犯罪に悪用されるおそれがあります。口座の売買や譲渡は、自分自身が罪に問われる可能性もあるため、絶対に応じてはいけません。
すでに連絡してしまった場合は、相手のメッセージ、振込記録、電話番号、SNSアカウント、契約書などを削除せず保存し、警察や消費生活センターへ相談してください。
返済が困難なら多重債務の相談窓口を利用する
毎月の返済額が収入を上回っている、返済のために別の会社から借りている、家賃や食費を削っても返せないという場合は、新規借入れではなく、債務整理を含む生活再建の相談が必要な段階です。
多重債務について相談できる主な窓口には、次のようなものがあります。
- 全国の財務局・財務事務所
- 日本司法支援センター(法テラス)
- 弁護士会
- 司法書士会
- 日本貸金業協会
- 日本クレジットカウンセリング協会
- 全国銀行協会
- 自治体の多重債務相談窓口
- 消費生活センター
債務整理には、債権者と返済条件を話し合う任意整理、裁判所を利用する個人再生や自己破産などがあります。どの方法が適しているかは、借入額、収入、資産、住宅ローン、家族構成などによって異なります。
費用が心配な場合も、一定の収入・資産要件を満たせば、法テラスの無料法律相談や、弁護士・司法書士費用の立替制度を利用できる可能性があります。相談しただけで直ちに自己破産になるわけではないため、返済が難しくなった段階で早めに相談することが大切です。
支払先に猶予や分割を相談できる場合もある
お金を借りる前に、支払先へ相談することで、支払期限の延長や分割払いが認められる場合があります。
- 病院の医療相談窓口
- 家賃の管理会社や大家
- 電気、ガス、水道などの事業者
- 税金や社会保険料を担当する自治体窓口
- 学校の学生課や奨学金窓口
- 携帯電話会社やインターネット事業者
支払期限を過ぎてから連絡するより、支払えないとわかった段階で相談したほうが、選択肢を提示してもらえる可能性があります。支払先によって対応は異なりますが、新しい借金を増やす前に確認する価値があります。
最後に|借りる前に「返さなくてよい支援」も確認する
お金を借りることは、将来受け取る収入の一部を先に使うことでもあります。即日で少額を借りられたとしても、返済のために翌月の生活費が足りなくなれば、借入れを繰り返す原因になります。
まずは、支払日の変更や分割払いを相談できないか、家賃や生活費への給付制度を利用できないか、不要な契約を解約できないかを確認しましょう。
そのうえで借入れが必要な場合は、正規の登録業者を選び、必要最低限の金額に抑え、契約前に利息を含む総返済額を確認することが大切です。
<参考サイト>
金融庁 / 厚生労働省 / 政府広報オンライン / 国税庁 / 日本学生支援機構 / 日本政策金融公庫 / 全国社会福祉協議会 / 全国銀行協会 / 日本信用情報機構 / CIC / 全国銀行個人信用情報センター / 日本司法支援センター(法テラス) / 日本貸金業協会 / 日本クレジットカウンセリング協会 / 国民生活センター




